クライアントの課題・ニーズ
KINOMINOは、2023年秋に麻布十番でオープンした生搾りナッツバター専門店です。
普段は会社員として働きながら複業での起業を決意した代表者ご夫婦は、小売販売事業の展開にあたり、ロゴデザイン、店舗グラフィック、そして主要販売チャネルとなるECサイトの一括担当が可能であり、スモールビジネスを立ち上げようとしているスタートアップ企業の予算規模に合った提案と実行が可能なパートナーを探していました。
解決方法
Hackushaでは、このプロジェクトの全体的なビジュアルアイデンティティを構築するために、全ての要となるロゴデザイン、カラーリング、ブランドの世界観設計を含むブランドアイデンティティ(BI)デザインから着手しました。
具体的には以下のステップを踏んでいます。
コンセプト開発
- サービスとプロダクトの特徴を明確にするために、製法とコンセプトを深堀り。
- クライアントと共にターゲット顧客の定義。
- 店舗立地の実地調査を実施。
- ブランドから受けてほしい感情を言語化。
- 同時並行で進められている他社様が担当の内装デザインと同期
- パッケージデザインになった際のビジュアルの検討。
- 競合他社への分析を行い、差別化を図る。
ロゴとグラフィックデザイン
このブランドの核となる価値を
――選んで、絞って、贈ることから生まれる美味しさ、楽しさ、感動、共有の欲求――
として定義。そのコンセプトを形にすることを目指しました。
特に、目の前でナッツが自分好みに生搾りされる体験をロゴデザインに反映させる方向で進めました。
数十から100に及ぶカラーバリエーションとモチーフ案を経て、最終的なロゴマークを決定。
最終決定したロゴマークでは、ナッツの絞りで選べる3段階の粗さを3種類のナッツを表現したシルエットに組み込んでいます。
このテクスチャはそのまま独立しても活用できるので、メニューボードの粗さ表現にも活用。カラーリングは金色1色+無彩色だけを使うことで、有機的な自然とモダンな高級感のバランス感を表現しています。
カラーリングと世界観
金色を主色に、ナチュラルとモダンな高級感のバランスを大切にしました。
この独特な世界観は、パッケージ、サイン、ウェブサイトなど顧客との接点全てに反映されています。
ECサイト開発
Shopifyを基盤にオリジナルテーマを1から開発しました。
日本語のリソースが限られていた中でも、ブランドの世界観を十分に表現できるECサイトを2024年1月にリリース。
現在は実際の利用データをもとに、運用サポートも弊社で継続して担当させていただいています。
成果
この一連のブランディングとECサイト開発を通じて、生搾りナッツバター専門店は独自のポジショニングを市場で確立しつつあります。
高級感とナチュラルさを融合させたブランドイメージは、ギフトやプレゼントとして選ばれる理想的な商品を提供しています。
プロジェクト開始から約8ヶ月で、顧客との接点をデザインし、ブランドの魅力を最大限に伝えることに成功しました。
2024年1月リリース
ブランド開発 / 企画 / アートディレクション / CI・BI・VI / ロゴデザイン / パッケージ / サイン / フライヤー / グラフィック / Webサイト / EC / Shopify / スチール撮影
担当: OSAKO Jin / KINASE Tomomi / MORIMOTO Takayuki
撮影: IWASAKI Takamasa